対談その2
2012年6月26日
続きまして、パック役の岸本亜生くんと玉浦誠くんの対談です。
私と同じ出演日の岸本亜生くんは、同い年で2年前の「白鳥の湖」では、一緒にナポリを踊りました。
「真夏の夜の夢」では、おっちょこちょいのパックのおかげで、ヘレナは好きだったディミトリウスと結ばれ、めでたしめでたし?となるのですが、2人はどんなパックを演じるのでしょう?
以下、Facebookより引用……
<6月22日、初回通しリハーサル後、パック役のお二人にお話を聞きました。
7月7日(土)岸本亜生8日(日)玉浦誠
2人とも初役です。>
_パックの役作りについて
岸本:今日は初めて全幕の通し稽古だったので、まずは明るいパックを演じて、今はそこに振りをかみ合わせていく段階です。
玉浦:僕はパックとか道化とか作品を引っ張っていくストーリーテラー的な役をもらうことが多いのですが、道化とは違った役として、パックらしさを見せたいです。
_シティバレエ団のオリジナル作品ですが、初演のビデオがあって、そこから役や振りをもらうことに関してどうですか?
岸本:最初は穴吹さんのパックが分かり易くて、特に日生劇場で再演したときの映像はとても分かり易く、ドンドン物語を支えているパックだったので、どういうパックを演じるかを考える上でとても入り易く勉強になりました。でも「こういうパックを演じればいいな」という道筋を頂いたのが逆に今はそれが強すぎて、穴吹さんのパッ
クをただコピーするだけの自分から抜け出せなくなっています。
(*穴吹さん:初演時のパック役)
_超えていきたい?
岸本:まずは形を作って、そこから自分のものに変えていかなければいけないということはわかったので、計画通りといえば計画どおり(笑)
でもそれが一番今難しい。
玉浦:初演のDVDを観る前に、ABTやロイヤルのDVDを観ながら、頭の中でパック像を描いていたが、シティの「真夏」は全くのオリジナルで、他のものとは違っていて。
穴吹さんのパックを観て、すごいな、こういうパックになりたいな、と思ったけれど、今は、いろいろなパックがいてもいいんじゃないか、と思って。
いたづら好きでおっちょこちょいという所は共通だけど、演じる人の性格によって、色んなパックがいても良いと思っています。今は、自分がパックなら、こういうことを表現したいということを考えながらリハーサルに挑んでいます。
岸本:初演は、振付の中島先生と先輩方がリハーサルを重ねながら作り上げていったと思うので、どうしてこういう表現になったのか、なぜこうなったのか、その場にいなかった僕には、まだ理解できていない部分が多くて。今からそれをやっていくのが大変そうだな…と思っています。
_初めて全幕通してみて
岸本:強弱というか、演じる部分と踊る部分、パックの中に喜怒哀楽があるかはわからないけれど、自分の中の喜怒哀楽を表現できず、全幕を通して、ずっと同じパックで終わってしまいました。ABTの真夏と比べて、演じる部分がとても多いので…踊りと演技の両方をしっかり見せるのが課題。
玉浦:この真夏のパックを全幕でするというのは、スタミナ的には問題ないが、気持ち、モチベーションを最後まで保ち続けられるか、最後までパックでいられるかどうか、集中力が最後までもつか・・・
_いやいや、もたなきゃだめでしょ!
玉浦:頑張ります!
_ここが見せ場!っていうところは?
岸本:技を見せている所は妖精たちのシーンです。踊りはそこでみせたい。
あと、おっちょこちょいなコミカルな場面で、みなさんの笑いを誘いたい。
玉浦:道化ならたくさん廻って飛んで、で見せているが、パックは、妖精なので、軽さ、というか妖精っぽさを見せていきたい。
_最後に一言
岸本:今はまだ、一回しか通していないので・・・・まだ「こうしたいな」という希望の段階です。
_今はまだ全体が見えていないので、あと何度か通した段階でもう一度対談しましょうね!
岸本&玉浦:はい!ぜひ。