対談 その6
2012年7月6日
今日の対談は、演出・振付の中島伸欣先生のお話です。
東京シティ・バレエ団で新しい作品を創り続ける中島先生。
中島先生の描く「真夏の夜の夢」とはどんなものでしょう☆
<東京シティ・バレエ団 真夏の夜の夢 演出・振付の中島伸欣さんにお話を聞きました>
(2012年7月5日 初日キャスト舞台リハーサル後)
中島:「真夏の夜の夢」を良く読んでみたり、あと、あの時代のシェイクスピア劇がどういう形で行われていたかっていうことを考えると、とても自由で、僕たちが思っているよりもハチャメチャな演劇だった、というふうに思っています。
特に、原作の中の幕間劇の「ピラミスとシスビー」という、古代ローマの話から詩人が書いた古い物語からとった話があるんですが、これも非常に馬鹿げてて、人が岩になったり、ぬいぐるみを着てライオンになったり、おかしな話なんですけども、それをまたさらにおかしくやる、ほんとに今で言うんだったら、ドタバタ大衆劇みたいな
状況だったなっていうふうに思います。だから、かなり何をやっても自由なんだな、という感覚にとらわれて、演出も、あまり海外や現地のことを勉強しすぎず、今の自分の感性で演出をしていくべきなんだな、って確信して創りました。
そのような作品になってると思ってますので、お客様も、気軽に、楽しいバレエを観るつもりで客席に座っていただきたいと思います。ヨーロッパからの高いプレゼントっていうことじゃなくて、もうちょっと我々日本人が創った、シェイクスピア劇に迫った楽しいバレエっていうふうに思って客席に座っていただけたら幸せです。
__劇場で舞台セット、照明が入ってのリハーサルを見てどうでしたか?
中島:いろんな所で、日本人の感覚の繊細なところがマッチして、非常にいい舞台ができてるなって思って見てました。特に、穴吹さんの舞台美術と足立さんの照明のマッチングが非常によくて、最後の「星のシーン」なんかは、ほんとにロマンティックというか、聖なるものというか、命の賛歌みたいなものが綺麗に立ち上がってい
て、すごくいいなと思いました。
それとですね、今日は初日キャストのリハーサルでしたが、やっぱり、ベテラン勢が舞台を良く知っていて、いろんなところで僕の演出をサポートしていてくれて、そういうのに引っ張られる形で若手が一生懸命演じてるっていうところがあって、とてもいいパターンで盛り上がっていってるんじゃないかなって思っています。
明日の開演前に中島伸欣先生、石井清子先生、安達悦子先生のプレトークがあります(*^^*)
何か裏話が聞けるかも…?!
こちらもお楽しみに…☆☆