3.11
2012年3月11日
思い出したくないけど、忘れたくないあの日。
私は、バレエ団のリハーサルを終えて、るみバレエスクールのリメイン公演のステージリハーサルへ移動しようとバレエ団を出るところでした。
小さな揺れから始まり、立っているのが難しくなるような激しい揺れに変わり、開けていたスーツケースから中身が踊り出て、ウォーターマシーンの水がバレエ団の廊下にこぼれ水浸しになりました。
外に出ると、高い建物や看板が余震で揺れているのが分かり、たくさんの不安な顔が地下鉄から地上へ出てきて、空を見上げていました。
結局、その日のステージリハーサルは中止になり、バレエ団で帰宅困難者となった他の仲間たちと一夜を過ごすことになったのです。
その時は、ただただ地震の恐怖と余震の不安で、まだ自分の置かれている状況が把握できていませんでした。
あれからちょうど1年経ちますが、今でも1人になると、今、地震が来たら・・・と、恐怖が胸を占領することがあります。
あの日、生活の全てを失った人、愛する家族と離れ離れになった人。
悲しい思いをした人がたくさんいます。
明日が来ることが、笑って過ごせることが、大好きな人たちが周りにいることが、当たり前になっていた毎日がかけがえのないものだと思い知りました。
毎朝バレエ団へ行き、レッスンし、クタクタになるまでリハーサルすることがどんなに特別な日々だったのか。
私にできることは、ほんの小さなことですが、明日に頼らないで、今を精一杯生きていきます。
そして、そんな私を見て、私に繋がる大切な人たちも変わらず元気であって欲しいです。
被災地の方々へ一日でも早く安心が訪れますように、復旧とご冥福をお祈りいたします。